基本的な考え方

人の命に関わる医療機器は、大規模災害時においても円滑に供給を継続することが必要です。医療機器メーカとして、大規模な災害が発生した時においても、従業員およびその家族の安全を確保しつつ、製品・サービスの供給を継続できるよう、事業継続計画(BCP)を策定し、全社的な教育・訓練を定期的に実施しています。
2022年度は、避難訓練や安否確認訓練のほか、国内の支社支店では有事の際に従業員が「災害時初動対応マニュアル」に従った適切な行動を取れるよう、机上訓練(オンラインでの合同訓練とレビュー)を実施しました。
また、日本光電は日本各地および世界各国で事業を行っています。各地域において気候変動に伴う自然災害や水等の資源の供給不足、テロ、戦争、感染症の拡大等が発生した場合、部品調達や商品供給、販売・サービス活動などに支障が生じるほか、業績に影響を及ぼす可能性があります。製品に使われる原材料・部品は日本をはじめ世界各国から調達していますが、調達先で供給に問題が発生した場合でも、製品の生産に影響が出ないよう代替品の検討を含めた対策を行っています。

事業継続計画(BCP)

大規模な地震の発生により被害・損害を被った場合にも、製品・サービスの提供を継続あるいは早期に復旧できるよう、2015年3月にBCPを策定しました。BCPでは、主要な事業所について、事業所ごとに体制表、災害時の初動対応マニュアル、初動対応後の事業復旧計画、業務手順書、平時の減災対策などを定めています。また、2020年2月には水害を想定した初動対応マニュアルを策定しました。

事業継続マネジメント(BCM)

災害時にBCPが有効に機能するよう、「BCP運用管理規定」の制定および「BCP運用管理委員会」を設置しています。委員会では、災害時にBCPが有効に機能するよう、全社的な教育・訓練を定期的に実施しています。また、BCPの定期的な見直しを実施し、継続的な改善を図っています。

日本光電BCPの基本方針

  1. 従業員およびその家族の生命、健康を最優先するとともに雇用を守る
  2. お客様へ商品供給とサービスの責任を果たし、医療体制の維持に努める
  3. お客様への支援を行い、地域社会に貢献する
  4. 協力会社と連携を密にして、双方の経営への影響を最小限にとどめる

安否確認体制

日本光電では、災害時等に従業員および家族の安否確認、被災状況等を速やかに把握し、業務再開へ向けた対策をおこなうため、「安否確認システム」を2009年から導入しています。災害発生時には、当該地域の従業員に対して、安否確認メールを一斉送信し、回答状況等を専用のページでモニタリングできるシステムとなっています。

また、災害時の安否確認に必要となる通信手段を確保するため、回線の通話制限に規制されない衛星電話を主要事業所に設置しています。

災害時帰宅支援セットの配布

日本光電では、地震・台風等の災害による非常時・緊急時に備えるため、国内勤務の全従業員に対しまして帰宅支援セット(緊急時持ち出し袋)を配布しています。
また有事に備え、各事業所では飲料・非常食等の備蓄を行っています。