多様性を尊重し、個人の能力を最大限発揮できる職場環境を実現することで
「働きがいの向上」と「新しい価値の創造」を図り、組織の活性化と企業価値向上を目指す。
日本光電では、グローバル共通価値基準の1つに「Diversity」を掲げており、長期ビジョン「BEACON 2030」の実現に向けて、ダイバーシティ&インクルージョンを推進しています。
共感と信頼のもとで多様性を活かし、チームの新たな可能性を引き出します。性別、年齢、障がい、国籍、人種などの多様な属性や価値観、働き方に関わらず、一人ひとりの個性を尊重し、多種多様な人財が活き活きと働ける職場環境づくりを目指しています。
現状 (2024年3月末) |
目標 |
達成時期 |
|
女性管理職比率(マネジメント層)※1 |
8.1% |
12%以上 |
2026年4月 |
男性育児休業取得率※1 |
51.4% |
30%以上 |
現状維持 |
女性取締役・経営執行役員・執行役員の登用※2 |
女性取締役2名※4、 女性執行役員2名 |
4名以上 |
現状維持 |
女性取締役・経営執行役員・執行役員比率※2 |
14.3%※4 |
30%以上 |
2030年6月末 |
海外子会社のCXO~{※3}以上ポストの外国人比率 |
51.6% |
50%以上 |
現状維持 |
中途採用者管理職比率~{※1} |
45.7% |
40%以上 |
現状維持 |
- 対象は本社と国内支社支店の従業員
- 対象は本社の取締役・経営執行役員・執行役員
- CxO:CEO、COO、CTO、CFOなどの経営幹部
- 2024年6月末現在
全社員 |
71.1% |
うち正社員 |
73.7% |
うち臨時社員 |
100.0% |
日本光電において、賃金体系および制度上の性別による違いはありません。ただし、職種間や管理職比率等において男女差があり、それに伴う賃金差異が生じています。日本光電が目指す「一人ひとりが可能性を最大限に広げ、力を存分に発揮できる組織」の実現に向け、女性管理職比率の向上など、ダイバーシティ&インクルージョン推進に向けた施策に取り組んでいきます。
※ 本社のみ。「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものです。
2021年4月1日から2026年3月31日の5年間における行動計画を策定し、女性管理職比率12%以上、男性育児休業取得率30%以上を目標としています。
新人事制度導入により主に販売・サービス部門の所長職の役割等級を見直した結果、2023年度の管理職全体に占める女性の割合は8.1%と前年度から0.5ポイント減少しました。役員全体に占める女性の割合は14.3%で、前年度から2.8ポイント増えています(2024年6月末現在、女性社外取締役2名、女性執行役員2名)。
男性育児休業の取得促進については、社内報を活用した啓発活動のほか、男性社員向けの育児と仕事の両立支援ガイドブックの作成・配布、育休取得についての個別面談等を行っています。また、育休取得中の経済面の懸念を軽減するために2022年度からは育児休業取得開始後1ヵ月間の一部賃金補助を実施しています。これらの取り組みの結果、2023年度の男性育児休業取得率は、目標を大きく越える51.4%となりました。また、男性の育児を支援するための当社独自の制度として、配偶者出産休暇制度を導入しており、育児休業と合わせた取得率は87.4%となっています。今後も、職種や所属に関係なく希望者が育児休業を取得しやすい職場環境の促進に取り組みます。
女性が活躍できる職場環境の整備を進めるとともに、女性のみならず日本光電で働くすべての従業員が働きやすく、働きがいのある職場環境を実現することで、一人ひとりがその能力を最大限発揮できるよう取り組みを推進していきます。
女性管理職比率12%以上の達成に向けて、2022年度から開始した「女性活躍推進プログラム」を2023年度も実施しました。管理職候補となるリーダ層の女性社員を対象に、育児などによる時間的・物理的要因や、これまでの経験や職場環境などによる心理的要因に向き合い、管理職という選択肢を含めたキャリア形成について考えることを目的としています。また、2023年度は本プログラムの対象を若手層にも広げ、仕事とプライベートを両立しながら自分らしいキャリア・リーダーシップを実現することを目的とした内容で実施しました。
両プログラムとも、上司が部下のキャリア形成支援に積極的に携われるよう、受講者の上司向けにもガイダンスを行いました。
2015年度から、新任女性マネジャや中堅層の女性社員を対象に、豊富な知識と職業経験を持ったメンターが、社員のキャリア形成上の問題解決や成長機会を支援するメンター制度を設けています。豊富な知識と職業経験を持った役員クラスや女性管理職が、新任女性マネジャや中堅層の女性従業員のメンターを担うことで、キャリア形成上の問題解決をサポートし、個人の成長を支える機会としています。また、対話を通じ、視野の拡大、社会性の確立、社内ネットワークの強化を支援し、人間性、判断力、リーダーシップを育成するとともに、上位目標を持てるようにサポートすることも目的としています。2021年度から男性社員にも対象を拡大し、より多くの人財の育成支援につなげています。
2021年度に有志の女性社員が中心となって運営する社員交流会「Beacon Terrace」を発足しました。部門を越えた社員同士がつながることで、視野の拡大と視座の向上、社内ネットワークの強化を実現するとともに、それぞれの業務の価値共創、多様な人財が活躍できる組織風土の醸成を目的としています。
2023年度は「製品」と「キャリアや働き方」の2つのテーマに分けて運営し、計4回の交流会を開催しました。「製品」をテーマにした交流会では、開発、販売、サービス職の女性社員を中心に、女性ならではの視点で製品の活用方法や仕様に関する意見を交換し、当社が提供できる新たな顧客価値の可能性について話し合いました。「キャリアや働き方」をテーマにした交流会は、異職種間の業務の相互理解や、同職種間での今後のキャリア形成について情報交換する機会になりました。
2024年度は、「製品」をテーマとする交流会を継続開催し、「キャリア」をテーマとする交流会は、全社員向けキャリア教育プログラムに一部移行する予定です。
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- Beacon Terraceの様子
2022年10月に上司向けダイバーシティ推進セミナー「アンコンシャス・バイアス マネジメント研修」を開催しました。このセミナーでは、多様なメンバをマネジメントする上で一人ひとりが活き活きと活躍でき、組織の成長も実現できるようにするため『アンコンシャス・バイアス(=無意識の偏ったモノの見方)』について知り・自分の中にもあることに気づき・対処できるようにすることを目的としています。
これまで国内の支社支店やエリアサービスの管理職を対象に計3回実施してきましたが、4回目となる今回のセミナーには、技術関連部門の課長層115名が初めて参加しました。アンコンシャス・バイアスが及ぼす人や組織への影響についての講義およびワークを通じて、受講者は自身のアンコンシャス・バイアスと向き合うことができました。また、普段関わりが少ない受講者同士がお互いの職場の状況を共有する機会にもなりました。
今後もダイバーシティ&インクルージョン推進につながる研修を継続的に実施し、自分の価値観に捉われることなく、社員一人ひとりが自由闊達に活き活きと活躍できる職場環境の実現を目指します。
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- アンコンシャス・バイアス マネジメント研修の様子
2017年11月、当社初の試みとなる「女性部下の力を引き出すマネジメントセミナー」を開催しました。入社間もない女性社員を部下に持つ管理職が対象で、関西・東北地区からもビデオ会議システムで参加がありました。女性社員の活躍を推進する上で、フォローを行う管理職自身の成長も求められることから、女性部下とのコミュニケーションやキャリア形成に向けた上司としての関わり方の理解促進が目的となります。「女性部下の育成が目的の研修は初めてで参考になった」「女性の考え方を理解し、接し方を見直す良い機会となった」など、熱い声が上がりました。
今後も日本光電グループは、男女問わず活躍できる職場環境づくりを目指し、ダイバーシティ&インクルージョン推進の施策を展開していきます。
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- セミナー会場風景
日本光電では、社員の仕事と子育ての両立を支援するための環境整備を進めており、2011年3月に次世代認定マーク(愛称:くるみん)を取得しました。

日本光電では、女性活躍推進法に基づいて行動計画を策定し、女性が活躍できる職場環境の整備を進めるとともに、女性のみならず、日本光電で働くすべての従業員が働きやすく、働きがいのある職場環境を実現することで、一人ひとりがその能力を最大限発揮で得きるよう取り組みを推進しています。
2021年からは、女性活躍推進法認定マーク(愛称:えるぼし)を取得しています。

日本光電では2007年1月に60歳定年退職後の再雇用制度を導入し、希望者を「シニア・スタッフ社員」または「シニア・アルバイト」として再雇用しています。2019年2月には、再雇用後も管理職として活躍できる仕組みを整え、経験やスキルをより一層発揮できる機会を提供しています。また、2023年4月には、65歳までの定年延長(毎年1歳ずつ引き上げ)、再雇用制度の改定を行いました。
定年退職後もシニア・スタッフ社員として勤務している社員の豊かな経験や技術を後進へ継承していくことで、日本光電グループの生産性向上、職場活性化、および個々人のモチベーション向上を目指す「シニア・アドバイザー制度」を2016年から導入しています。
日本光電では、障がいの有無にかかわらず、一人ひとりの個性を尊重して、誰もが活き活きと働ける職場環境づくりを目指し、障がい者雇用・理解促進を目的としたセミナーを実施しています。
2018年1月に、障がいについての基本的な知識や特性を知り、誰もが安心して働ける職場づくりを推進することを目的に、役員を含む部門長全員を対象とした「障がい者就業支援セミナー」を開催しました。
また、2019年2月には、一緒に働く仲間として障がいのある方を迎え入れるにあたり、障がいに関する理解を深めることを目的とした、「障がい者理解促進セミナー」を開催しました。
今後も誰もが活躍できる環境づくりを目指した施策を展開していきます。


日本光電は、各国・地域のグループ会社の幹部社員に国籍を問わず、適任者を登用し、地域に密着した経営を目指しています。 米国の治療機器の開発・生産子会社である日本光電オレンジメッド LLC、米国の販売子会社である日本光電アメリカ LLCの社長を含め、日本光電グループの各拠点では現地スタッフを積極的に経営幹部に登用しています。2023年度における現地社員が責任者である海外子会社の割合は、45.0%です。
また、北米の開発・生産・販売拠点では700名程度、その他の海外の開発・生産・販売拠点では900名程度(うち中国は350名程度、インドは150名程度)、合計1,600名程度を現地で雇用しています。