品質方針

日本光電の製品を買って良かったと
お客様にのちのちまで満足していただける状態を保つこと

日本光電では、この品質方針を実現するため、グループ品質目標を設定し、開発から生産、販売、アフターサービスに至るすべてのプロセスで、品質確保およびお客様満足度の向上に取り組んでいます。引き続き、お客さまから「信頼されるパートナー」として支援され続ける企業を目指します。

 

2022年度は2件のリコールを実施し、医療現場の皆様にご迷惑をおかけすることになりました。全社を挙げて再発防止に努め、バリューチェーン全体で世界最高品質を追求します。

品質目標

2023年度は、品質目標として以下の取り組みを行います。

 

1) グローバル品質管理体制を構築し、各国の規制対応および市販後モニタリング機能の強化に取り組みます。
グローバルレベルで高品質な医療機器への要求が高まる中、日本光電では、世界各国の規制対応を強化するとともに、グローバル市販後モニタリングの改善と品質マネジメント体制の強化を2023年4月に実施しました。新体制において、各国の医療機器関連法令の情報収集・展開を徹底し、グローバルでの製品登録の期間短縮およびタイムリーな製品供給を実現します。また、市販後モニタリング体制の改善を継続し、得られた情報を社内のプロセス改善や製品へのフィードバックに役立てることで、より迅速な製品・サービスの品質向上に取り組みます。
近年、医療機関へのサイバー攻撃事案が増加傾向にあり、脅威が高まっています。サイバーリスク軽減のための措置やインシデントの早期検知に加え、アクシデント発生時に早期復旧に向けて適切に支援できるようPSIRT~{※1}を発足し、サイバーセキュリティへの対応を強化します。

 

2) 顧客価値の追求に向けて、お客様へのサービス向上、ソフトウェア・製造品質の向上に取り組みます。
お客様へのサービス向上に向けて、日々の業務改善、効率化、スピード向上に取り組むとともに、お客様からのフィードバックに適切かつ短期間で対応します。また、ソフトウェアの設計時における第三者評価に加え、製品の製造工程における問題分析と再発防止策の徹底により、出荷後の初期不良低減に取り組みます。
日本光電は、品質マネジメントシステム規格ISO 9001:2015および医療機器・体外診断用医薬品のセクター規格ISO 13485:2016の認証を受けています。また、医療機器単一調査プログラム(MDSAP~{※2})の認証やISO 17025:2017規格に基づく試験所の認定を受けるなど、数多くの認証・認定を取得しています。さらに、2021年5月から適用された欧州医療機器規則(MDR)、2022年5月から適用された欧州体外診断用医療機器規則(IVDR)に対応しています。

 

3) 製品の高稼働率実現に向けて、ダウンタイムの短縮と故障率の低減に取り組みます。
お客様に使用いただいている製品の稼働率を高めるため、故障率や再修理率の低減に取り組みます。また、故障時の迅速な代替機の提供、修理部品の納期および修理期間の短縮を推進します。

 

4) 品質目標の達成と、顧客価値を追求するために人財育成に取り組みます。
上記の品質目標を達成し、顧客価値を追求するために、日本光電の全部門において実践的な教育を実施し、人財育成に取り組みます。

※1 PSIRT(Product Security Incident Response Team):製品・サービスのセキュリティ向上・インシデント対応チーム。

※2 MDSAP(Medical Device Single Audit Program):5ヵ国(アメリカ、カナダ、ブラジル、オーストラリア、日本)の医療機器規制当局によるQMS 調査の適合および妥当性に関する単一調査実現のためのプログラム。

一貫した品質マネジメントシステムの構築

医療の最前線を支える医療機器には極めて高度な品質と安全性が要求されます。

日本、欧米諸国をはじめとして、各国は医療機器の市場参入において厳しい規格や法令で規制を行っています。例えば、米国には、医療機器の設計・製造工程などについて、食品医薬品局(FDA)が設けた規則(QSR)があります。欧州には、医療機器規則(MDR)、体外診断用医療機器規則(IVDR)が、カナダには医療機器規則やカナダ規格協会(CSA)の品質基準などがあります。
日本光電は、これらの規制に対応するだけでなく、高度な品質と安全性をもったME機器を開発・製造するために、早くから世界水準のマネジメントシステムへの適合を推進しています。また、これらの水準を証明するため、第三者機関による認定や認証を数多く受けています。医療機器単一調査プログラム(MDSAP)の認証もいち早く取得しました。

日本光電では、グローバルにタイムリーな製品供給を行うため、品質管理体制の構築および各国の許認可申請の体制強化に取り組んでいます。
日本光電では、医療機器の設計、開発、製造、販売、保守、廃棄といった製品の全ライフサイクルにわたり、それぞれを分掌する体制を構築し、品質を監視しています。その結果を収集して品質システム管理責任者から社長に年3回報告することで、製品の品質リスクをゼロに維持することを目指して活動しています。

品質マネジメント体制

ISO 9001/ISO 13485/MDSAP/IVDRの認証を取得

日本光電は、品質マネジメントシステムの国際規格ISO 9001および医療機器のセクター規格ISO 13485の認証を取得しています。
 

  • 医療機器メーカとしてCSAの医療機器カテゴリーを、日本国内で初めて1989年に認定。
  • ISO 9001認証は1995年1月にJQA(一般財団法人 日本品質保証機構)から取得。2003年2月に  ISO 9001:2000年版に更新。2008年8月に認証機関をBSI(英国規格協会)に移行して取得。2010年2月にISO 9001:2008年版に更新。 2016年12月にISO 9001:2015年版に更新。
  • EU医療機器指令(MDD)に基づく認証は1996年7月にBSI(英国規格協会)から取得。
  • ISO 13485認証(カナダ医療機器規則による認証を含む)は2003年2月にBSI(英国規格協会)から取得。2008年8月にISO 13485認証をBSI(英国規格協会)から取得。 2016年12月にISO 13485:2016年版に更新。
  • MDSAP認証(Medical Device Single Audit Program)は2018年10⽉にBSI(英国規格協会)から取得。
  • EU医療機器規則(MDR)に基づく認証は2022年4月にBSI(英国規格協会)から取得。
  • EU体外診断用医療機器規則(IVDR)に基づく認証は2022年8月に第三者認証機関TÜV SÜD Product Service GmbHから取得。

 

 

CSA認定証

全ての海外グループ製造拠点は、それぞれの製品のリスクに見合い、各国の法規制要求に適合する品質システムに則って、製品の開発・製造を行っています。各拠点は、ISO 13485の認証を取得し、第三者機関による定期的な審査を経て、製品およびサービスの品質の維持、向上に努めています。

日本光電グループにおける ISO 9001/ISO 13485の認証取得状況 

ISO 9001

品質マネジメントシステム

ISO 13485

医療機器セクター規格

認証取得年月

認証取得年月

日本光電工業株式会社~{※}

1995年1月

2003年2月

(株)日本バイオテスト研究所

2014年5月

-

日本光電オレンジメッド(株)

-

2019年6月

日本光電アメリカ LLC

-

2016年3月

デフィブテック LLC

-

2004年2月

ニューロトロニクス LLC

-

2009年10月

日本光電デジタルヘルスソリューションズ LLC

-

2022年6月

日本光電ヨーロッパ(有)

1995年11月

1995年11月

日本光電フィレンツェ(有)

1995年12月

1999年12月

ソフトウェアチーム(有)

2013年7月

2013年7月

上海光電医用電子儀器(有)

1995年12月

2003年12月

日本光電マレーシア(株)

-

2015年4月

日本光電インディア(株)

2018年8月

2018年8月

日本光電ミドルイースト(株)

2020年7月

2020年6月

 ※ 認証範囲に日本光電富岡(株)含む

ISO/IEC 17025に基づいた認定を取得

日本光電は高度な品質と安全性を持った医療機器を開発するため、製品評価に注力しています。また、製品評価を適切に実施する組織である信頼性センタは、iNARTE-EMCエンジニア、PSエンジニア資格所有者~{※}を有し、開発、製造、販売部門から独立した第三者機関としてISO 17025規格に基づく試験所認定を取得しています。

※iNARTE:The International Association for Radio, Telecommunications and Electromagnetics(国際無線・通信・電磁気協会)、EMC:Electromagnetic Compatibility(電磁両立性)、PS:Product Safety(製品安全)

  • ISO/IEC 17025(JIS Q 17025)に基づいた医療用電気機器分野における試験所認定を、2007年10月にJAB(公益財団法人 日本適合性認定協会)から取得。
  • ISO/IEC 17025に基づいたEMC分野における試験所認定を、2009年3月に米国NVLAP~{※}から取得 (2019年3月末まで)、2019年3月にJABから認定取得。

※NVLAP:米国の国家標準局であるNIST(National Institute of Standards and Technology)の、試験所認定プログラム(National Voluntary Laboratory Accreditation Program)

試験所認定証
認定番号 RTL02430
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試験所認定証
認定番号 RTL02430
iNARTE認定証
 
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iNARTE認定証
 
川本事業所
10m電波暗室
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川本事業所
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総合技術開発センタ
10m電波暗室
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総合技術開発センタ
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総合技術開発センタ
振動試験室
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総合技術開発センタ
振動試験室
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耐水試験室
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