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ホーム > VNS 患者さま体験談 > 埼玉県在住 T.O.さん 体験談(掲載日:2018年3月6日)

一般の皆さまへ

病気にとらわれず前向きに生きるため、必要な治療に踏み切ってきた。
私にとってVNSはお守りのような存在になった。

イラスト母 プロフィール
埼玉県在住 T.O.さん。てんかんを持つ40代女性。2014年5月頃にVNSの治療を受けられました。
VNSを受けるに至った経緯

私は現在46歳になりますが、小学校にあがる頃からけいれん発作が起きるようになりました。病院を転々として、11歳の時に『部分てんかん』と診断を受けました。
抗てんかん薬による治療を開始し、それから約25年間は睡眠中の発作だけに抑えられ、日常生活を送ることにそれほどの支障はありませんでした。

ところが、2009年頃から次第に昼間の発作も起こり始めました。
最初は「ちょっと疲れたせいかな?それとも新薬を試しているからかな?」とあまり気にとめなかったのですが、月日が経つにつれて、どんどん日中に起きる発作の回数が増えていきました。外出時に発作で倒れ、救急車で運ばれることもしばしば起こるようになり、『難治てんかん』といわれるようになりました。
倒れる発作による打撲や骨折が当たり前になってしまい、年に何度も総合病院に入院するようになりました。そして、このまま投薬治療だけしていてはダメなんだ、と気づきました。

てんかんの主治医に相談し、外科的治療を試してみたいと話しました。私の中では、開頭手術で治るのなら、という覚悟だったのですが、精密検査の結果、開頭手術による根治はむずかしいとの判断により、迷走神経刺激療法(VNS)を行うこととなり、2014年5月に手術を受けました。

当時、倒れる発作が頻発しており、できる治療はすべて試したいと思っていたので、VNSの手術を受けることに抵抗はまったくありませんでした。

しかし一方で、主治医からは「効く人もいれば効かない人もいる」ということと「薬と併用しての補助的な治療法である」という説明をきちんと受けていたので、この治療法で100%良くなるという楽観視もしていませんでした。

VNS治療を受けた現在

VNS治療直後の変化としては、精神的な安心が大きかったです。
VNS治療を開始したことにより、それまではどこに外出するのにも家族の付き添いがないと不安だったことが、近くのスーパーだったら、今日の体調だったら行ける、に変わりました。
発作が起こりそうなときにマグネットを当てて臨時刺激を送り、発作が少し軽くすんだ、ということも実際にありました。
私にとって植込みされたVNSは、お守りや精神安定剤のような存在となっています。

VNS治療開始から4年目となる現在、日中の発作はほとんどなくなり、突然倒れることもありません。また、睡眠中の発作についても新薬を追加してから以前よりも減りました。

私は今、てんかん治療のために抗てんかん薬はもちろん、漢方薬も長年継続して服用しています。これらにVNS治療が組み合わさって、現在の良い状態があり、すべてが欠かせない治療なのだと思っています。

マグネットについての工夫
VNS治療を開始をしてからしばらくは、外出するときは必ず右手首にマグネットを巻いてすぐ使えるようにしていました。

今はもうほとんど昼間の倒れる発作はなくなったので、かばんに入れて持ち運んでいます。
自宅にいるときは、万が一発作が起きた場合に家族に使ってもらえるよう、決まった場所に置いてあります

VNSの副作用
私の場合は、5分間に1回の割合でVNSの刺激が送られる設定になっています。
刺激が来るときに一瞬ですが、以下のように感じることがあります。
 ・飲みこみづらいような感覚
 ・話をしている最中では大きな声が出しづらくなる感覚
 ・首を下に向けて、喉をしめつけるような体勢をとったときの喉の違和感
てんかんとの向き合い方
てんかんという病気は、発作の形が人それぞれなので、病気との向き合い方も一人一人異なるのかなと思います。

日中倒れる発作がいつ起きるかわからない状態まで悪くなったときは、毎日発作のことばかり考えていました。
しかし、本来の私は『発作は発作表に記録したら忘れるに限る』という主義でした。
病気にとらわれるよりは毎日を明るく過ごせる気がします。

ただ、発作に無頓着になるということではなく、発作は変わりうるのだということは肝に銘じていて、いつもと違う発作や体調があれば、すぐに主治医の先生に相談しなければいけないと考えています。

また、私の例のようにさまざまな治療を組み合わせて発作の改善を得られる場合もあるので、納得のいくまでセカンドオピニオンを受けてみることも大切かと思います。
 

※ 効果の程度には個人差があります。また、記載の事例は必ずしもすべての方にあてはまるというものではありません。 詳しくは主治医の先生にご相談ください。

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