経営方針
中期経営計画
中期経営計画「BEACON 2030 Phase I」
日本光電は、経営理念のもと、持続可能な社会の実現と企業価値の向上を目指し、3ヵ年中期経営計画「BEACON 2030 Phase I」を2021年度からスタートしました。
1.基本方針
・事業と企業活動を通じてサステナビリティを推進する。
・【経営】コンプライアンスの徹底とグループガバナンスの一層の強化を図る。
・【経営】コンプライアンスの徹底とグループガバナンスの一層の強化を図る。
・【事業】既存事業の収益性を改善することで得た原資により、戦略的な先行投資を実施し、新たな成長への種を蒔く。
・【組織】グローバルSCMの構築とコーポレートの主要機能の強化により、グローバル成長の礎を築く。
2.サステナビリティの推進
日本光電グループは、国連の持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals:SDGs)を参考に、事業と企業活動を通じて注力すべき12のサステナビリティ重要課題を特定しました。事業では、長期ビジョン「BEACON 2030」で掲げた5つの新たな世界観の実現を目指して8つの課題に取り組みます。企業活動では、「人権・人財」「品質」「ガバナンス」「環境」の4つの重点分野で課題に取り組みます。同時に、これらの課題解決のため、ヒューマン・マシン・インターフェース※、デジタル技術、環境負荷軽減を可能とするグリーン技術などの技術力を強化・結集します。
※人間と機械との接点。当社の場合、センサ技術、信号処理技術、データ解析技術の総称。
※各マテリアリティのKPIと目標値は、こちらのページをご覧ください。
※人間と機械との接点。当社の場合、センサ技術、信号処理技術、データ解析技術の総称。
12のサステナビリティ重要課題(マテリアリティ) | |
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事業を通じて解決を目指す課題 | |
BEACON 2030 5つの新たな世界観 ・アクセシブル ・インテリジェント ・患者視点 ・コネクテッド ・最適化 |
①AEDへのアクセス拡大による蘇生率の向上 |
②新興国の医療従事者への教育機会の提供 | |
③医療機器の自動制御 | |
④患者さんにやさしいセンサの開発・提供 | |
⑤アラーム高度化による静かな医療環境 | |
⑥心不全や脳疾患、感染症ケアへの貢献 | |
⑦遠隔監視を用いた製品稼働率向上 | |
⑧テレメディスンによる医療格差の解消 | |
企業活動を通じて解決を目指す課題 | |
人権・人財 | ⑨医療への貢献にやりがいと誇りを持てる組織風土の醸成 |
品質 | ⑩バリューチェーン全体で世界最高品質を追求 |
ガバナンス | ⑪コンプライアンスの徹底とグループガバナンスの一層の強化 |
環境 | ⑫脱炭素社会の実現 |
3.6つの重要施策
(1)【経営】コンプライアンスの徹底とガバナンスの強化
(2)【事業】既存事業における収益性の改善
高い顧客価値の創造、生産性の向上、タイムリーな製品投入により、生体情報モニタリング事業、治療機器事業、臨床検査機器事業、消耗品・サービス事業など、既存事業の収益性の改善を目指します。
(3)【事業】グローバル事業における戦略強化
日本、米国、中国市場に注力し、欧州・新興国市場と合わせた4極体制とします。
【日本】医療の質向上、医療課題の解決に向けたソリューション提案を進化
【米国】子会社6社の統合と融合による米国事業のさらなる成長
【中国】開発・生産・販売機能の活用による顧客価値の最大化
【欧州・新興国】新規顧客基盤への深耕とソリューション提案の推進
(4)【事業】デジタルヘルスソリューション推進による新たな顧客価値の創出
・グローバル情報基盤・コミュニケーション基盤を整備し、働き方改革と業務の効率化を推進
(6)【組織】グローバル・サプライチェーン・マネジメント(SCM)の構築
・DXによりサプライチェーン全体を見える化し、調達・生産・物流でのプロセス改革を推進
・グローバル経営管理本部内の法務室をコンプライアンス・法務統括室に改編
・国内支社支店を管轄する営業本部にコンプライアンス推進室を新設
・職場単位コンプライアンス勉強会のコンテンツ拡充など、不正行為防止のための教育を強化
・グローバル経営管理ポリシーの確立と浸透、国内販売における内部統制システムの強化
(2)【事業】既存事業における収益性の改善
高い顧客価値の創造、生産性の向上、タイムリーな製品投入により、生体情報モニタリング事業、治療機器事業、臨床検査機器事業、消耗品・サービス事業など、既存事業の収益性の改善を目指します。
(3)【事業】グローバル事業における戦略強化
日本、米国、中国市場に注力し、欧州・新興国市場と合わせた4極体制とします。
【日本】医療の質向上、医療課題の解決に向けたソリューション提案を進化
【米国】子会社6社の統合と融合による米国事業のさらなる成長
【中国】開発・生産・販売機能の活用による顧客価値の最大化
【欧州・新興国】新規顧客基盤への深耕とソリューション提案の推進
(4)【事業】デジタルヘルスソリューション推進による新たな顧客価値の創出
・バイタルデータを統合・分析するプラットフォームの構築、患者アウトカム・医療経済性を高める臨床支援アプリケーションの開発を推進
(5)【組織】コーポレート・デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進・グローバル情報基盤・コミュニケーション基盤を整備し、働き方改革と業務の効率化を推進
(6)【組織】グローバル・サプライチェーン・マネジメント(SCM)の構築
・DXによりサプライチェーン全体を見える化し、調達・生産・物流でのプロセス改革を推進
4.人財育成・組織風土改革
グローバル共通価値基準に基づき、新たな人事制度の導入およびグローバル人財育成プログラムの拡充により、医療への貢献にやりがいと誇りを持てる組織風土の醸成に取り組みます。
5.経営目標値(2024年3月期連結)
「BEACON 2030 Phase Ⅰ」の初年度である2021年度は、新型コロナウイルス感染拡大に伴う特需の反動が想定されますが、最小限に抑えられるよう努めます。6つの重要施策を着実に遂行し、経営目標値の達成を目指すとともに、事業と企業活動を通じてサステナビリティを推進します。
[地域別海外売上高]
2021年3月期 実績 |
2024年3月期 目標値 |
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売上高 | 1,997億円 | 1,970億円 |
うち 国内売上高 | 1,372億円 | 1,340億円 |
うち 海外売上高 | 624億円 | 630億円 |
売上総利益率 | 51.2% | 50%以上 |
営業利益 営業利益率 |
270億円 13.6% |
200億円 10.2% |
親会社株主に帰属する当期純利益 | 182億円 | 138億円 |
ROE | 14.0% | 10% |
[地域別海外売上高]
2021年3月期 実績 |
2024年3月期 目標値 |
|
米州 | 302億円 | 320億円 |
欧州 | 131億円 | 100億円 |
アジア州他 | 190億円 | 210億円 |
<為替レートの前提> 102円/米ドル、124円/ユーロ
[参考]成長のための投資計画
3年間合計で、研究開発投資は200億円程度、設備投資は140億円程度を計画しています。 新規事業と位置付けるデジタルヘルスソリューションに係る研究開発投資、コーポレートDX推進やグローバルSCM構築のための設備投資を予定しています。
[参考]成長のための投資計画
3年間合計で、研究開発投資は200億円程度、設備投資は140億円程度を計画しています。 新規事業と位置付けるデジタルヘルスソリューションに係る研究開発投資、コーポレートDX推進やグローバルSCM構築のための設備投資を予定しています。
6.利益配分の基本方針
利益配分の優先順位については、i) 研究開発や設備投資、M&A・提携、人財育成など将来の企業成長に向けた投資、ii) 配当、iii) 自己株式取得としています。配当については、長期に亘って安定的な配当を継続することを基本方針とし、連結配当性向30%以上を目標としています。また、自己株式の取得については、今後の事業展開、投資計画、内部留保の水準、株価の推移等を総合的に考慮し、機動的に検討することを基本方針としています。
2020年度の総括
世界的な新型コロナウイルスの感染拡大により市場環境が大きく変化したことから、2020年度は(1)従業員およびその家族の健康維持・安全確保を最優先とする、(2)医療提供体制の維持のための製品とサービスの供給責任を果たす、ことを基本方針とし、事業活動を推進するとともに、「既存事業の収益性改善」「グローバルでの企業体質の強化」に取り組みました。感染症患者の増加により生体情報モニタ、人工呼吸器の需要が拡大したことから、富岡生産センタ、上海光電(中国)、日本光電オレンジメッド(米国)で増産体制の構築を進め、新規顧客基盤の獲得につながりました。特に、2019年度に発売した自社製人工呼吸器2機種が売上を大きく伸ばし、一定の事業規模に成長したことは最大の成果と考えています。地域別には、国内では、顧客価値提案を推進するため自社品の販売に注力しました。また、感染対策として、患者さんの状態を病室の外からモバイル端末で参照できるソリューションや、軽症者向け宿泊療養施設の患者さんのバイタルデータをクラウドで管理できるLAVITA、ディスポーザブル消耗品などの提案に注力しました。海外では、米国、中国を成長市場と位置付け、昨年4月に米国事業本部、中国事業本部を設置しました。米国市場においては、子会社6社間の連携、事業基盤を強化するとともに、新型コロナウイルス対策のためのプログラムであるNK-HealthProtectの展開を開始しました。中国市場においても、現地ニーズをとらえた生産・開発体制の強化を進めました。また、全ての地域で感染対策を徹底しながら製品・サービスの供給を継続し医療現場の支援に最優先で取り組むとともに、オンラインセミナーや教育プログラムの提供・拡充に努めました。この結果、2021年3月期の業績は、売上高、利益ともに過去最高を更新することができました。
<業績予想の適切な利用に関する説明>
業績見通し等の将来に関する記述は、当社が現在入手している情報および合理的であると判断する一定の前提に基づいており、当社としてその実現を約束する趣旨のものではありません。実際の業績等は様々な要因により大きく異なる可能性があります。
業績見通し等の将来に関する記述は、当社が現在入手している情報および合理的であると判断する一定の前提に基づいており、当社としてその実現を約束する趣旨のものではありません。実際の業績等は様々な要因により大きく異なる可能性があります。
長期ビジョン関連リンク
長期ビジョンの策定について(プレスリリース)
2020年09月01日[PDF/210KB/2page]
プレゼンテーション資料
2020年09月01日[PDF/1.5MB/20page]
中期経営計画関連リンク
新中期経営計画の策定について(プレスリリース)
2021年03月02日[PDF/288KB/4page]
プレゼンテーション資料(ノート付き)
2021年03月02日[PDF/3MB/35page]
質疑応答
2021年03月09日[PDF/206KB/3page]