日本光電はこの度、1回の血液吸引で白血球3分類~{※1}を含む血液20項目(CBC)~{※2}とC反応性蛋白(CRP)~{※3}を同時に測定できる全自動血球計数・免疫反応測定装置 MEK-1303 セルタックα+(アルファ・プラス)を発売しました。
日本光電は、1972年の製品化以来45年以上にわたり、主に開業医向けに小型・低コストの血球計数器 セルタックシリーズを開発してきました。本製品は、セルタックシリーズにおいて初となる、血球計数器と免疫反応測定装置を1台にコンパクトにまとめた装置です。本製品の開発のコンセプトは「使いやすさが進化した一体型」であり、長年の開業医における血液検査の業務フローの研究から、操作性に関して日本光電独自の新しい機能を搭載しています。本製品の本体価格は555万円(税抜)で、主に内科・小児科の開業医を中心に販売展開します。

本製品の主な特長は次のとおりです。
1. 採血管のキャップを取らないクローズドモード測定に対応
採血管のキャップを取らずにそのまま挿入して血液検査を実施するクローズドモード(キャップピアス)測定に対応。キャップを取らずに検査できるため、医療従事者の血液感染リスクを低減。

2. オープンモード測定時、約3分20秒の迅速測定を実現
CBC+CRPのオープンモード測定では、1検体あたり約3分20秒の迅速検査を実現。クローズドモード測定でも1検体あたり約3分40秒。検査業務の効率化や患者さんの待ち時間短縮に貢献。

3. DynaHelix Flow TechnologyTMを搭載
上位機種である全自動血球計数器 MEK-9100 セルタックGから新たに採用した日本光電独自の血球計測技術 “DynaHelix Flow Technology(ダイナへリックス・フロー・テクノロジー)” を搭載。測定誤差の要因となる細胞のリエントリなどを抑制するための流体旋回処理技術を活用し、より精確な測定が可能。

4. Smart ColoRerun Assistを搭載
再測定が必要と思われる検査結果が表示された場合、測定結果の背景色を変更し、再測定を促す新機能 “Smart ColoRerun Assist(スマート・カラリラン・アシスト)” を搭載。血液量の確認や十分な攪拌等を促すことで、より正確かつ迅速な検査を実現。

5. キャピラリモード対応
本製品のキャピラリモードは、キャピラリに採取した血液を、キャピラリアダプタを介して装置内部に直接吸引。貴重な血液を無駄にしないため、血液採取量の確保が困難な新生児・小児の検査時に特に有用。

<主な製品規格>

測定項目 WBC、LY%、MO%、GR%、LY、MO、GR、RBC、HGB、HCT、MCV、MCH、MCHC、RDW-CV、RDW-SD、PLT、PCT、MPV、PDW、P-LCR、CRP
検出方式 血球数:電気抵抗検出方式
ヘモグロビン:比色法
ヘマトクリッット:RBCヒストグラムより算出
白血球分類:WBCヒストグラムにより算出
C反応性蛋白(CRP):ラテックス凝集免疫比濁法
CRP測定範囲 0.1~20mg/dL(血清または血漿)
0.1~33mg/dL(全血 ※HCT値40%の場合)
電源 AC100V 150VA以下
寸法・質量 幅230×高428×奥行450mm(突起部含まず)、約22kg

<用語説明>
※1 白血球3分類
一般的に白血球の役割は生体の防御機能で、白血球はその役割などによって、リンパ球、単球、顆粒球の3種類に分類。病院の検査では、顆粒球をさらに好中球、好酸球、好塩基球に分類した検査も実施。

※2 CBC(Complete Blood Count:全血球計算値)
外来初診時などで、血液疾患の診断や経過観察、貧血、感染症、出血などが疑われる場合に実施される基本的なスクリーニング検査。抹消血液一般検査とも言われ、白血球や赤血球、血小板といった血液の有形成分の数や大きさなどを確認し、体の状態を把握。

※3 CRP(C-Reactive Protein:C反応性蛋白)
体内で急性の炎症や組織細胞の破壊が起こると、血清中にて増加するたんぱく質。血液中に含まれる含有量の測定で、体内の炎症の度合いを測定。細菌性感染症、心筋梗塞、悪性腫瘍などの疾患の重症度、経過、予後、治療効果の判定に有効。

<医療関係者向け製品紹介ホームページはこちら>
https://medical.nihonkohden.co.jp/iryo/products/hematology/mek_crp/mek1303.html

全自動血球計数・免疫反応測定装置 MEK-1303 セルタックα+

お問合せ先: 検体検査事業本部 事業企画部
TEL 03-5996-8068

 

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