日本光電はこの度、患者容態把握ダッシュボードソフトウェア QH-101Nを月額利用料制で提供開始するとともに、一般病棟向けのRRS(Rapid Response System:院内迅速対応システム)※1支援機能に加え、重症病棟向けの新機能を追加しましたので、お知らせします。
近年、国内では、インフレや人件費の上昇等により医療機関の経営が悪化している中、重症病棟からの早期離床・在院日数削減に向けて、病床の稼働率向上や効率的な管理が求められています。また、昨年4月に施行された医師の働き方改革を受け、業務時間の削減や業務効率の改善が課題となっています。
本ソフトウェアは、電子カルテやベッドサイドモニタから取得した患者さんのバイタルサイン(呼吸数、SpO2、血圧、体温、脈拍・HR)をもとに演算したEWS(Early Warning Score:早期警戒スコア)※2を集約・表示します。重症病棟向けには、併せて、電子カルテや臨床情報システムから取得したSOFA(Sequential Organ Failure Assessment)スコア※3も集約・表示できます。EWSとSOFAスコアは、患者さんの重症度を効率的に把握できる指標であることから、早期介入による予後改善、病床稼働率向上につながることを期待しています。引き続き、臨床支援アプリケーションの拡充を通じて、患者アウトカムの向上、医療経済性の向上への貢献を目指します。
本ソフトウェアは、プログラム医療機器(SaMD:Software as Medical Device)として認証を取得しており、国内の急性期病院、特に、大学病院や特定集中治療管理料算定施設を中心に、月額利用料制で提供します。

本ソフトウェアの主な特長は次のとおりです。
1.2種類のEWS(VSI、NEWS-Vital)を切換えて表示可能
英国OBS Medical社が開発したVSI(Visensia Safety Index)は、最小3つのバイタルサインをもとに、標準値からの乖離度を連続値で算出するスコア。NEWS-Vitalは、NEWS(National Early Warning Score)※4の評価項目のうちバイタルサインのみで算出するスコア(観察項目の入力は不要)。

 

2.SOFAスコアを表示(重症病棟支援)
特定集中治療室管理料の算定要件であるSOFAスコアを表示。バイタルサインやEWSと同時に確認できるため、主にICUでの患者さんの容態把握を支援。

 

3.患者一覧画面には在室期間・人工呼吸器接続日数も表示(重症病棟支援)
患者一覧画面で容態変化が一目で分かることから、治療が必要な患者さんへの早期介入を支援。重症病棟での在室期間も表示し病床管理を支援するほか、重症病棟で使用されることが多い人工呼吸器接続日数も表示。

4.個人画面で過去のスコア推移を確認可能
患者さんごとのバイタルサイン、EWS、SOFAスコアの推移に加え、退床した患者さんのデータも最大90日保存・確認可能。重症病棟および一般病棟の間で転棟した際にも過去データを参照可能(一般病棟支援、重症病棟支援を併用の場合)。

 

<用語説明>
※1 RRS(Rapid Response System):院内迅速対応システム。⼊院患者さんの容態急変の兆候を捉えて対応する体制。
※2 EWS(Early Warning Score):早期警戒スコア。患者さんのバイタルサインを点数化し、急変リスクを早期に発見。
※3 SOFA(Sequential Organ Failure Assessment)スコア:呼吸機能、凝固機能、肝機能、循環機能、中枢神経機能、腎機能の6項目を、それぞれ5段階の点数でスコア化し、全身の臓器障害の程度を判定するもの。
※4 NEWS(National Early Warning Score):英国標準の早期警戒スコア。呼吸数、SpO2、酸素投与、体温、血圧、心拍数、意識状態の7項目を点数化。

<主な製品仕様>

表示項目 VSI  呼吸数、SpO2、血圧、体温、脈拍・HRから任意の3項目以上
NEWS-Vital  呼吸数、SpO2、血圧(NIBPSys)、体温、脈拍・HR
SOFAスコア
 
適用規格 ソフトウェアライフサイクルプロセス  IEC 62304:2006+Amendment 1:2015
ユーザビリティエンジニアリング  IEC 62366-1:2015+Amendment 1:2020
リスクマネジメント  ISO 14971:2019
 

※    臨床情報システムおよび電子カルテとの連携状況により表示できるスコアが異なります。

<医療機器認証番号>306ADBZX00025000
<クラス分類>管理医療機器
<医療関係者向け製品紹介ホームページ>
https://medical.nihonkohden.co.jp/iryo/products/cis/critical/qh101ncr.html

<製品写真>

患者容態把握ダッシュボードソフトウェア QH-101N(重症病棟支援)

 

お問合せ先: 事業戦略統括部 ITS・DHS企画部
TEL 03-5996-8000(代表)

 

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