日本光電はこの度、院内における患者さんの容態急変・悪化の予防を目的として構築されるRRS(Rapid Response System:院内迅速対応システム)※1を支援するための患者容態把握ダッシュボードソフトウェア QH-101Nを発売しました。
近年、国内では、2022年の診療報酬改定で新設された急性期充実体制加算において、RRSの構築が要件となったこともあり、多くの急性期病院で医師や看護師など多職種からなるRRT(Rapid Response Team:院内迅速対応チーム)※2が編成されています。本ソフトウェアは、電子カルテから取得した患者さんのバイタルサイン(呼吸数、SpO2、血圧、体温、脈拍などの生体情報)をもとに演算したEWS(Early Warning Score:早期警戒スコア)※3を、電子カルテ端末等に集約・表示します。多くの容態急変には前兆があることから、EWSの値が変化した際にRRSを起動し、RRTが早期認識・早期介入することで、病棟全体の患者さんの容態悪化の未然防止、予後改善を支援します。
本ソフトウェアは、プログラム医療機器(SaMD:Software as Medical Device)として認証を取得しており、国内の急性期病院、特に、大学病院や急性期充実体制加算届出施設を中心に、2025年1月から月額利用料制で提供する予定です。

本ソフトウェアの主な特長は次のとおりです。
1.2種類のEWS(VSI、NEWS-Vital)を切換えて表示可能
英国OBS Medical社が開発したVSI(Visensia Safety Index)は、最小3つのバイタルサインをもとに、標準値からの乖離度を連続値で算出するスコア。NEWS-Vitalは、NEWS(National Early Warning Score)※4の評価項目のうちバイタルサインのみで算出するスコア(観察項目の入力は不要)。

 

2.バイタルサインの測定漏れを予防
患者一覧画面では、各種条件で患者さんの表示を絞り込むことが可能。未測定のバイタルサインがある患者さんを可視化することで測定漏れを予防するなど、病棟における看護業務を支援。

 

3.ピン留め機能によりRRTで効率的にケア
手術直後やICUから病棟への移動直後など、EWSだけでは容態把握が難しい急変リスクを有する患者さんをピン留めし、画面上部に表示可能。RRTによる効率的なラウンド、早期介入を支援。

 

<用語説明>
※1 RRS(Rapid Response System):院内迅速対応システム。⼊院患者さんの容態急変の兆候を捉えて対応する体制。
※2 RRT(Rapid Response Team):院内迅速対応チーム。院内のRRSの運用を担い、医師や看護師など多職種で構成。
※3 EWS(Early Warning Score):早期警戒スコア。患者さんのバイタルサインを点数化し、急変リスクを早期に発見。
※4 NEWS(National Early Warning Score):英国標準の早期警戒スコア。呼吸数、SpO2、酸素投与、体温、血圧、心拍数、意識状態の7項目を点数化。

<主な製品仕様>

表示項目 VSI  呼吸数、SpO2、血圧、体温、脈拍・HRから任意の3項目以上
NEWS-Vital  呼吸数、SpO2、血圧(NIBPSys)、体温、脈拍・HR             
 
適用規格 ソフトウェアライフサイクルプロセス  IEC 62304:2006+Amendment 1:2015
ユーザビリティエンジニアリング  IEC 62366-1:2015+Amendment 1:2020
リスクマネジメント  ISO 14971:2019
 

 

<医療機器認証番号>306ADBZX00025000
<クラス分類>管理医療機器
<医療関係者向け製品紹介ホームページ>
https://medical.nihonkohden.co.jp/iryo/products/cis/rrs/qh101n.html

 

<製品写真>

患者容態把握ダッシュボードソフトウェア QH-101N

 

お問合せ先: 事業戦略統括部 ITS・DHS企画部
TEL 03-5996-8000(代表)

 

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