日本光電はこの度、2018年6月に発売した、全自動血球計数・免疫反応測定装置 MEK-1303 セルタックα+(アルファ・プラス)のオプション・ライセンスとして、+HbA1cライセンス QL-130Wを発売しました。オプション・ライセンスを本製品にインストールすることで、白血球3分類~{※1}を含む血液20項目(CBC)~{※2}とC反応性蛋白(CRP)~{※3}に加え、糖尿病の診断、血糖コントロールの指標であるヘモグロビンA1c (HbA1c)~{※4}を測定することができます。
日本光電は、1972年の製品化以来45年以上にわたり、主に開業医向けに小型・低コストの血球計数器 セルタックシリーズを開発してきました。本製品は、1台の装置でCBC、CRPおよびHbA1cの3つの検査に対応できる日本初のPOCT~{※5}製品であり、開業医における検査装置の設置スペース低減に貢献します。
本ライセンスの価格は55万円(税抜)で、主に一般内科の開業医を中心に販売展開します。

本ライセンスを含めた製品の主な特長は次のとおりです。
1. 1台でCBC、CRP、HbA1cの3種の検査に対応
1台で、CBCのみ、CBC+CRP、HbA1cのみの3つの測定パターンを有し、感染症や生活習慣病など、一般内科の開業医を受診する患者さんの検査に幅広く対応。

2. 1本の真空採血管(EDTA 2K~{※6}入り)で測定可能
CBC、CRP、HbA1cの項目全てを全血で測定。通常測定モードでは、1本の真空採血管に血液を採取するだけで3つの測定パターン全てに対応可能。患者さんの負担軽減と検査コストを低減。

3. 採血管のキャップを取らないクローズドモード測定に対応
採血管のキャップを取らずにそのまま挿入して血液検査を実施するクローズドモード(キャップピアス)測定に対応。キャップを取らずに検査できるため、医療従事者の血液感染リスクを低減。

4. 迅速な院内検査の実現
オープンモード測定では、1検体あたりCBC+CRPで約3分20秒、HbA1cのみで約5分の迅速検査を実現。検査業務の効率化や患者さんの待ち時間短縮に貢献。

<主な規格> HbA1c測定(QL-130W)

測定原理 ラテックス凝集免疫比濁法
表示可能範囲 4.0%~13.0%
測定時間 約5分~{※} ※オープンモード測定時・血液吸引から測定結果表示まで・当社実測値
必要検体量 10µL検体種別 全血(EDTA加血)

 

<用語説明>

  1. 白血球3分類
    一般的に白血球の役割は生体の防御機能で、白血球はその役割などによって、リンパ球、単球、顆粒球の3種類に分類。病院の検査では、顆粒球をさらに好中球、好酸球、好塩基球に分類した検査も実施。
  2. CBC(Complete Blood Count:全血球計算値)
    外来初診時などで、血液疾患の診断や経過観察、貧血、感染症、出血などが疑われる場合に実施される基本的なスクリーニング検査。抹消血液一般検査とも言われ、白血球や赤血球、血小板といった血液の有形成分の数や大きさなどを確認し、体の状態を把握。
  3. CRP(C-Reactive Protein:C反応性蛋白)
    体内で急性の炎症や組織細胞の破壊が起こると、血清中にて増加するたんぱく質。血液中に含まれる含有量の測定で、体内の炎症の度合いを測定。細菌性感染症、心筋梗塞、悪性腫瘍などの疾患の重症度、経過、予後、治療効果の判定に有効。
  4. ヘモグロビンA1c(HbA1c)
    過去1~2ヵ月の血糖値の状態が分かる値。糖尿病の診断、血糖コントロールに用いられる指標。
  5. POCT(Point of Care Testing)
    診療所、在宅、診察室、手術室など、診療の現場で行う検査のこと。
  6. EDTA 2K(EDTA二カリウム塩)
    CBC等で用いられる検体中のカルシウムイオンを除去する抗凝固剤。
     

<医療関係者向け製品紹介ホームページはこちら>
https://medical.nihonkohden.co.jp/iryo/products/hematology/mek_crp/mek1303.html

全自動血球計数・免疫反応測定装置 MEK-1303 セルタックα+
(+HbA1cライセンス QL-130W付)

 

お問合せ先: 検体検査事業本部 事業企画部
TEL 03-5996-8068

 

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